【まとめて解説】精神科で使われている薬

精神科お役立ち情報

こんにちは、くじらパパです!

精神科の薬について知りたいことはありませんか?

現在、精神科に通院している患者さんの中には、自分がどんな薬を飲んでいるだろうと気になる人も多いと思います。

精神科の薬は、馴染みも薄く、漠然と怖いものと感じている人も多いと思います。

今回は、そんな精神科の薬つにいて解説をしていきたいと思います。

この記事は次のような人におすすめ!

くじらパパ
くじらパパ

・精神科から薬を処方してもらっているが、どんな薬か知りたい

・どんな症状に効くのか知りたい

・副作用はどんなものがあるのか知りたい

薬の名前

薬の名前で、先に知っておきたいのは

   【一般名】と【商品名】の違いです。

一般名 : 世界共通の名前
商品名 : 製薬会社が付けた名前

例えば、アレルギーの薬「アレグラ」

・一般名は : ”フェキソフェナジン塩酸塩”
・商品名は : ”アレグラ”

と全く違う名前をしています。

ですが、中身は同じで呼び方が違っているだけです。

精神科の薬でも同じことが起こっており、自分の薬を調べても分からないことがあります。

今回の記事では、薬の名前については商品名で記載しますが(そっちの方が聞き馴染みがあるので)、一般名で薬を貰っている人(ジェネリックなど)は商品名で調べてみて下さい。

抗精神薬

  • リスパダール
  • セロクエル
  • ジプレキサ
  • エビリファイ
  • レキサルティ
  • ロナセン
  • ヒルナミン など

元々は、統合失調症と呼ばれるドーパミンの異常によって起こされる精神疾患の患者に投与されてきた薬でした。古いタイプは様々な副作用が出現していましていましたが、現在では”非定型抗精神薬”(上記の薬はヒルナミン以外すべて非定型抗精神薬)という、新しいタイプの薬ができてきたことで、以前より副作用が出にくい薬が登場しています。

さらに薬の効果は他の疾患にも認められるようになっており、うつ病の増強療法や自閉スペクトラム障害の感覚過敏、睡眠の補助など幅広く使われるようになっています。

抗うつ薬

  • レクサプロ
  • ルボックス
  • パキシル
  • ジェイゾロフト

SSRI(エスエスアールアイ)”と呼ばれるグループのお薬で、うつ病の治療で最初によく使われるお薬です。脳内のセロトニンという物質の働きを高め、不安や不眠、意欲低下などの症状を改善させます。強迫性障害パニック障害の治療にも用いられることがあります。急に辞めると、離脱症状が出ることがあります。

  • トレドミン
  • イフェクサー
  • サインバルタ

SNRI(エスエヌアールアイ)”と呼ばれるグループのお薬で、SSRI同様うつ病治療によく用いられます。セロトニンだけでなくノルアドレナリンの働きを高める特徴があります。一般的に、SSRIよりも意欲改善の効果が高いと言われています。

  • リフレックス

NaSSA(ナッサ)”と呼ばれるグループのお薬で、セロトニンとノルアドレナリンの両方に作用します。食欲低下や不眠の症状を改善することに優れています。

  • トリプタノール
  • トフラニール
  • アナフラニール
  • テトラミド など

3環系/4環系抗うつ薬”と呼ばれるタイプのお薬です。治療効果もしっかりありますが、眠気などの副作用が他の薬に比べて出やすいです。片頭痛や、夜尿症などの治療に用いられることもあります。

睡眠薬・抗不安薬

  • ベルソムラ
  • デエビゴ

覚醒をコントロールする”オレキシン”の作用をおさえる作用があります。従来の薬と比較すると、ふらつきや記憶障害の副作用が少ないことや、薬物依存症が少ないといった利点があります。

  • ロゼレム
  • メラトベル

体内時計を調整する”メラトニ”という物質を調整します。効果が穏やかで、即効性はないですが、体内時計が乱れることによって生じている睡眠障害に効果を発揮します。

  • デパス
  • マイスリー
  • レンドルミン
  • ハルシオン
  • レキソタン
  • ソラナックス など

脳内にあるGABA受容体に作用し不安緊張を和らげる効果があります。即効性があり効果実感をしやすい薬ですが、依存傾向が強まりやすいお薬のため、長期の使用が難しい場合があります。使い方を主治医とよく話し合って決める必要があります。

気分安定薬・抗てんかん薬

  • リーマス(炭酸リチウム)
  • デパケン(バルプロ酸ナトリウム)
  • ラミクタール(ラモトリギン)
  • テグレトール(カルバマゼピン)

伝統的に使われてきた薬が多いですが、その効果は今でも認められています。特に双極性障害の治療には用いられることが多く、躁の時とうつの時では、使われ方が変わってきます。定期的に血液検査で血中濃度を測定しなければならない薬があるのも特徴です。

その他

  • アリセプト
  • レミニール
  • イクセロンパッチ

認知症のお薬です。認知症の症状を遅らせる作用があります。

  • コンサータ
  • インチュニブ
  • ストラテラ

発達障害のADHDに対して使われるお薬です。コンサータは処方制限があり、決められた病院でしか出すことができません。

まとめ

今回は、精神科の病院などで使われるお薬について解説してみました。

種類もたくさんあり、全て覚えることはとてはできませんが、自分が飲んでいる薬がどんな目的で使われているのかなどを参考にしてみると良いと思います。

薬は、同じグループのものでもそれぞれ特徴が異なっており、効果も保証するものでなく、副作用の出かたも人それぞれです。

自己判断で急に辞めたたり、勝手に量を増やすなどの行為は絶対にやめて、かかりつけの先生とよく相談ながら決めてください。

参考:・病院・診療所等における向精神薬取扱いの手引の改訂について(◆平成24年02月15日薬食監麻発第215001号) (mhlw.go.jp)