【不登校の対応】子供の理解に役立つ知識

子育ての悩み

こんにちは、くじらパパです!

不登校のことで悩んでいることはありません?

不登校の原因が分からず焦ったり、対処法が分からなくて無力感を感じたりするなど、とても悩むことが多いと思います。

そんな状況の時にある知識を入れておくと、不登校の原因や対応について考え方やすくなるのでご紹介したいと思います。

この記事は次のような人におすすめ!

くじらパパ
くじらパパ
  • 子供が不登校になって悩んでいる
  • サポートしたいが、何をすればいいか分からない
  • 今のやり方が間違っていないか不安

不登校の仕組み

なぜ不登校になったかを考えるときに、役に立つのが下の図です。

これは、”マズローの欲求5段階説”と呼ばれます。

アメリカの心理学者アブラハム・マズローによって考案されました。

人間の欲求を5つの階層に分けた理論です。

階層を順番に説明していくと、

 ➀生理的欲求は、生命の維持に必要とされる本能的な欲求
 ②安全欲求は、安全・安心を求めることへの欲求
 ③社会的欲求は、社会と繋がりたいことへの欲求
 ④承認欲求は、他者から認められたり、尊敬されたいことへの欲求
 ⑤自己実現欲求は、理想の自分になりたい欲求

ちょっと難しいですが、不登校に関係するのは①~③です。他は一旦置いておいてください。

不登校はどの階層の問題でしょうか?

それは、③の社会と繋がりを持ちたいことへの欲求です。

社会的欲求とは、他者との繋がりを持とうとする欲求なので、学校に行けないことはその欲求が無いと言えます。

そして大事なポイントは、③を満たすには、その下の欲求を満たす必要があるということです。

どの階層が上手くいってないかを見るときは、➀から順番に見ていきます

➀生理的欲求が満たされていない時

①「生理的欲求」とは

食事、睡眠、疲れなど人間の生命維持をするための欲求です。

ここが上手くいっていない場合には、例えば以下の様な時があります。

  • 部活で活動しすぎてオーバーワークになっている
  • 学校の課題や塾に追われ、寝不足で疲れが溜まっている
  • ダイエットをしすぎて、食事をきちんと取れていない
  • ゲームにハマりすぎて、夜更かししている

つまり、体の調子が万全でない状態の時です。

これらが原因の時には、しっかりとした休養や、適切な睡眠、食事の指導が必要です。

回復力がある場合には、数日~数週間程度の休養を行えば回復していきますので、自然と学校に通えるようになります。

ですが、本人にその必要性をいくら説明しても本人が受け入れない場合に、特にそれが食事やゲームに関するものであれば、摂食障害ゲーム依存症などの問題が隠れている可能性もあるため、病院に相談することをお勧めします。

くじらパパ
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他にはどんな子がいるの?

体の調子が悪い子の中には”疲れやすい子”というのも存在します。

例えば、勉強が苦手だが、他の子と同じ成果を出そうとしてヘトヘトになったり、まじめで一所懸命すぎるので、断ることができずに疲れてしまうなど。いわゆる、”過剰適応”と呼ばれる状態が存在します。

過剰適応が行き過ぎると、これ以上頑張ることができなくなるので、疲れて学校にいけなくなります。

この場合でも、ある程度の休養はもちろん必要です。けれど、元の環境にもどしてしまうとまた頑張り過ぎて疲れてしまい行けなくなるので、適度なペースというのを周りと考えなければなりません。

疲れやすい子でもう一つあるのが、”感覚過敏”がある子です。

感覚過敏とは、発達障害の自閉症スペクトラムという特性を持つ子によく見られます。

  • 「人の大きい声が苦手」
  • 「風の音が気になって集中できない」
  • 「給食のにおいが嫌い」
  • 「人が沢山いる所だとクラクラする」

など、音やにおいなどの刺激に、人一倍敏感になり苦しくなるのが特徴です。

疲れやすい子”の特徴は、自分でもよく原因が分からないと言うことも多く、周りも本人が怠けているだけだと思って見逃されるケースもありますので、一度専門家に相談してみることをお勧めします。

②安全欲求が満たされてない時

②「安全欲求」とは

安心して過ごすことへの欲求や、身の危険を守ることへの欲求です。

ここが上手くっていない場合は、例えば以下の様な時があります。

  • 友達からひどい扱いを受け、傷ついている
  • 怒られるかもしれないと、ビクビクしている
  • 学校で注目を受けることが怖くなってしまった

などなど、不安や緊張が高まってしまっている状態です。

この状態では、学校が安全であると感じることができなくなってしまい登校が難しくなります。

小さな不安は、ある程度時間が経てばだんだんと減っていきます。

ただあまりにも傷つきが大きかったり、周りが想像しているより不安が大きすぎると、時間をかけるだけでは登校できない場合があります。

その時に周りが行うポイントは、①焦らないことと、②本人が行っても大丈夫と思える環境を作ってあげることです。

焦ると、その焦りは本人にも伝わります。その結果もっと不安が強くなって、不安が下がりにくいという悪循環になってしまいます。なので、サポートする側の人は、とにかく焦らないことが大事です。

また、いきなり不安が強い場所に行くのが難しいという場合には、まずは安心して行けるところから行くやり方があります。

  • 部活や友達には会いに行きたいのなら、その場を保障する
  • 会いたくない人がいるのなら、その人が入ってこれない場所を作ってあげる
  • 学年を超えてから行く

など、本人が安心して過ごせる時間や場所を作ることが大切です。

この場合には、親だけでは解決できない場合もあるので、学校とも協力してもらう必要があります。授業に出なくて部活だけ行っていると、人によってはさぼっていると思われかねませんので。

ただ、どうしても不安が強すぎて近づくことさえ出来ないような場合には、一旦今の環境から離れることも必要です。

実家のじいちゃんばあちゃんの家に行ったり、通学を抑制して家でゴロゴロのんびりしたり、学校の不安をとにかく一回リセットする必要があります。いつもの場所だけでは、不安が下がらない場合には、新しい環境を用意するのが必要なこともあります。

フリースクールや適応指導教室が近くにあるのであれば、それらを利用してみてもいいでしょう。習い事や塾が楽しいのなら、定期的に通っても良いと思います。

また診断によっては、病院で不安を下げる治療なども行える可能性もあるので、気になられた方は相談してみください。

まとめ

今回は、不登校の原因ついて”マズローの欲求段階説”を用いて解説してみました。

ポイントは!

・不登校状態とは社会的欲求がない状態
・①生理的欲求、②安全欲求が満たされてないと次の段階に行きにくい

マズローの欲求段階説では、最終的には、”なりたい理想の自分になる”という自己実現の要求を到達することが目的となります。しかし、それを叶えるまでは他の課題もクリアしていかないといけません。社会的欲求や承認欲求など、周りから必要とされていると感じることもとても大事になってきます。

不登校の問題に限らず、子供の成長を見守る上でヒントになる考え方なので、ぜひ参考にしてみてください。