こんにちは、くじらパパです!
精神科の病院で、医者が何を見ているのか興味ありませんか?
こころの病気にはいろいろありますが、実は医者が必ずチェックしていることがあります。
今回の記事では、精神科の医者が見ている基本の精神症状を分かりやすく解説してみたいと思います。
今回の記事は、次の事が気になる人におすすめ!
- 精神科の先生って何を見ているの?
- 精神症状ってどんなものがあるの?
- どんな症状が病気なの?
精神症状の種類
精神科医はどんな症状を視ているのでしょうか?
ただ闇雲に視ているわけではありません。
精神科医が必ず見る症状は主に7つ種類があります。
①感情の異常
②思考の異常
③意欲・行動の異常
④記憶の異常
⑤知能の異常
⑥知覚の異常
⑦自我の異常
それぞれ詳しく解説してみようと思います。
①感情の異常
感情には喜び、悲しみ、怒り、不安、驚き、恐怖などがあります。
感情の障害が起こると
- 気分が落ち込む
- イライラする
- 不安でたまらなくなる
- 無関心になる
などが症状として現れます。
②思考の障害
思考とは、頭の中で考えを巡らすことです。正常であれば、論理的に物事を考えられたり、結論を出すことができます。
思考の障害が起こると
- 考えがまとまらなくなる
- 思い込みが強くなる
(自分は嫌われている、自分の考えが絶対に正しい、この世のものは不潔である) - 何も思いつかなくなる
などが症状として現れます。
③意欲・行動の障害
意欲とは、いわゆる”やる気”と言われるものです。自らの意思で何かをやりたいと思う心の動きです。
意欲・行動の異常が起こると
- やる気が出なくて、寝ていることが多い
- 面倒なことが増える
- 趣味が楽しめなくなる
などが症状として現れます。
④記憶の障害
記憶とは、言葉や体験を忘れずに覚えておくことです。通常でも物忘れはありますが、程度を超えると障害になります。
- 今日の日付や曜日が思い出せない
- いつも忘れ物ばかりしてしまう
- 物の名前が出てこなくなる
などが症状として現れます。
⑤知能の異常
知能とは、物事を理解したり判断したりする力です。生まれつき苦手な人もいれば、事故や病気で後から下がる人もいます。
⑥知覚の異常
知覚には、「見る」「聞く」「におう」「触れる」「味がする」などがあります。
知覚の異常が起こると
- 誰もいない部屋に人がいる
- 自分の悪口を言っているのが聞こえる
- 足に虫がいるようなムズムズした感覚がある
などが症状として現れます。
⑦自我の異常
自我は、あまり聞き慣れない言葉ですが自分と周りを区別する力のことです。
自我の障害が起こると
- 自分が自分でないように感じる
- 何者かに支配されているように感じる
- 自分の考えが勝手に伝わるように感じる
などが症状として現れます。
診断の付け方
これらの情報を聞き取った後に、医師は診断を付けます。
病気にはそれぞれ診断基準というルールが存在し、それと照らし合わせながら診断を付けていきます。
もちろん、1つの病気に1つの精神症状とは限りません。
例えば、うつ病では①~③の感情・思考・意欲の障害が起こりやすいことが知られています。ですが、病期や重症度によって出たり出なかったり、①~③以外の症状も出ることがあるので、それらも見落とさない様にしないといけません。
この様に症状によって病気を分類するやり方を、「症候論的分類」と言い、現在精神科で一般的に使われている病気の分類の仕方になっています。
精神症状は脳の障害
精神症状が出ている時、医師はそれが「脳」の障害によって起こっていると考えます。
決して本人が怠けているから、変な考えをしているからとは考えません。
あくまでも、「脳」という体の臓器に起こっている非常事態であると考えます。
そして、精神症状によって起こっている患者さんの困り事を、どのように減らしていけるかを総合的に考え、治療法を提示していくのです。
まとめ
今回は、精神科医が見ている症状について解説してみました。
ポイントは!
精神科医が見ている7つの症状
①感情の異常
②思考の異常
③意欲・行動の異常
④記憶の異常
⑤知能の異常
⑥知覚の異常
⑦自我の異常
この様に症状によって病気を分類するやり方を、「症候論的分類」と言う
精神障害はあくまでも、「脳」の障害である
いかがだったでしょうか。精神科医が見ている症状は医学的な所見に基づいており、何となく物事を見ているではないとお分かりいただけたでしょうか。