【ミスの原因?】ワーキングメモリって何!?

脳と心

こんにちは!くじらパパです。

みなさんは、”ワーキングメモリ”って聞いたことありますか?
何となく聞いたことある人や、詳しくは分からないという人もいるのではないでしょうか?

そんな人に向けて、今回はワーキングメモリについて分かりやすく説明してみたいと思います。

ワーキングメモリを理解すると、自分の苦手なことを理解出来たり、子供の学習のサポートなどに生かせる知識を身につけることできますので、ぜひご覧になっていってください。

この記事は次のような人におすすめ!

くじらパパ
くじらパパ
  • 物覚えが悪いと言われる
  • 整理整頓が苦手
  • 人から言われたことが理解できない

ワーキングメモリとは

ワーキングメモリとは、簡単に言うと「脳の作業台」です。

人は、頭を使う時にこの作業台を使って考え事をします。
「見る」「聞く」「話す」「書く」「覚える」「考える」などの複数の作業を同時並行で行う場合に重要な役割を担います。

作業台には、3つのものが乗せられます。

言葉(言葉や数字の情報)
映像(目で見たものの情報)
 +
設計図

脳は目的によって、言葉の記憶・映像の記憶を使い、前頭葉にある作業台で設計図を見て作業をしています。その作業台がワーキングメモリです。

もう少し詳しく見ていきましょう。

言葉のワーキングメモリ

言葉の記憶にはざっくり言うと”長期”と”短期”の2種類があります。

長期
  • リンゴ
  • 自分の携帯電話の番号
  • 2×4(にしがはち)

など、思い出したり答えを出すのにそんなに苦労しない言葉や計算です(九九は丸暗記していますよね)。

短期
  • A君はリンゴ3個、B君はミカン5個持っています
  • 友達の携帯電話の番号
  • 1+5+2

など、普段使わない、その場で覚えないといけないような言葉や数字です。

ワーキングメモリでは長期・短期の記憶を使って、複数の課題を頭の中で解決します。

例えば、

  • A君はリンゴを3個、B君はミカンを5個持っています。C君にそれぞれ2個ずつあげたら、何個になりますか?
  • 自分の携帯番号を逆から言ってください
  • 3×5+4ー8=
  • その操作を同時にやってください

など、複数の情報使って頭の中で目的に沿った課題の解決を目指します。

そして、このワーキングメモリの処理には個人差が大きくあります。
記憶力が良かったとしても、頭の中で操作するのが苦手なため結果が上手く出ないことがあり、いわゆるマルチタスクができない状態ということが起こります。

もし、この操作がうまくいかない時とはどんな時か?作業台で例えると。

➀作業スペースが小さい(覚えられる記憶の量が少ない)
②作業が複雑(処理できるキャパを超えている)
③設計図が無い(何をしたらいいのか分からなくなる)

ということになります。

言語のワーキングメモリが低いと日常生活では、例えばこんなこと起こります。
 ・沢山の情報があると理解できなくなる
 ・複雑で曖昧な指示を出されると、混乱してしまう
 ・文章を作ることが苦手
といった苦手さが出ることがあります。

対策としては
 ・口頭指示を文章に変えてもらう(メールや付箋など)
 ・具体的な指示をひとつずつ出してもらう
 ・テンプレートを利用する

生活の中で苦手なことがある時、ワーキングメモリの考え方を使うと対策のヒントになります。

映像のワーキングメモリ

映像の記憶にも様々ものがあります

例えば、

  • 黒板の文字
  • 折り紙の手順
  • 歩いて通った道の風景
  • 物の配置

これは目で見た映像の記憶です。

これらの記憶を使ってワーキングメモリで作業をすると、

  • 黒板の文字を板書する
  • 折り紙を手本通りに折ってみる
  • 通ってきた道を引き返す
  • 片付けをする

など、覚えた映像の記憶を使って頭の中で操作をします。

映像のワーキングメモリが低いと、例えばこんなことが起きます
 ・文字を書き写すの時間がかかる
 ・見本を見せられても上手に真似できない
 ・道に迷いやすい
 ・片付けが苦手
といった苦手さが出ることがあります。

対策としては
 ・書き写すのではなく、写真を撮る
 ・手順の指示を言葉にしてもらう 
 ・音声ナビゲーションアプリを使う
 ・整理整頓された状態を写真に撮って、片付ける時は見ながら元に戻す

最近は写真やアプリなどのお助けアイテムを使うことで、うまくいことが多くあります。

まとめ

今回はワーキングメモリについて簡単に解説してみました。

ポイントは!

①ワーキングメモリは「脳の作業台」
②作業台には、言葉、映像、設計図を乗せられる
③乗せられる量や、処理できるキャパは人それぞれである

ワーキングメモリが上手く使えない人の中には、LD(学習障害)やADHD(注意欠如多動症)などの自分の努力だけではどうにもならない程度の発達障害が隠れていることがありますので、気になる方は病院等で検査を受けてみても良いかもしれません。