こんにちは!くじらパパです。
今回は発達障害の一つである、ADHD(注意欠如多動症)について解説してみたいと思います。
子供にADHDの症状があり悩んでいたり、大人の発達障害としてもADHDをよく耳にすることが増えてきて、詳しい内容について知りたい人向けに記事を書いてみました。
今回の記事は以下の人達にお勧め!
- ADHDってどんな障害なの?
- 治療法はあるの?
- どうすれば困っていることを減らせるの?
注意欠如多動症(ADHD)とはどんな障害?
ADHDは「Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder」の略語で
日本語では「注意欠如多動症」と訳されます。
なぜ、多くの人が「ADHD」と言うかは、呼びやすいからだと思います(笑)。
ADHDは、見た目には何の異常も見られませんが、ある特徴的な行動がみられることで診断がつけられる発達障害の一つです。
行動の種類から、ADHDは3つのタイプに分けられます。
ほとんどの人は混合型です。
さらに、ADHDの困り事は年齢や環境によって変わっていくという特徴があります。
最近言われている大人の発達障害には、もともと発達障害の特性をもっていた人が、就職や人間関係の変化によって上手くいかなくなった人と考えられています。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①注意欠如の特徴
・忘れ物や失くし物が多い
集中を持続さすることが難しく、一旦頭から離れてしまうと思い出す事が難しくなります。視界に入っていたとしても、そこに注意が向いていないため気づくことができません。
・注意が逸れやすい
話しかけていても、聞いているのか分からない様に見えることがあります。仕事では脇道に逸れやすかったり、気が散りやすかったりします。
・整理整頓が苦手
順序立てて物事を整理するのが苦手なため、要るものと要らないものの区別が付けれらず片付けができない状態になってしまいます。部屋が散らかって足の踏み場の無い状態になってしまいます。
②多動・衝動性の特徴
・落ち着きがない
じっとしていることが苦手なため、授業中に席を立ったり、隣の人に急に話しかけたりしてしまいます。貧乏ゆすりや爪かみなど、本人なりにじっとするために我慢してしていることも、授業中では怒られやすいです。
・ブレーキが利かない
思いついたことをすぐに口にしてしまったり、分かっていても止められないことが多々あります。他には順番が守れなかったり、やりたいことが優先するなどして叱られやすくなります。また、過集中といって興味のあることには突っ込んで行きやすくなるため、行動が止められなくなることがあります。
ADHDの治療
ADHDの人の脳は、ノルアドレナリンやドーパミンといった神経伝達物質が少ないとされており、これらを薬で補うことで症状を改善することを目指します。
ノルアドレナリンは主に、注意を持続させたり計画的に行動する力である、実行機能の能力に関わるとされています。
ドーパミンは主に、欲しいもが手に入らなくても耐える力である、報酬系の能力に関わるとされています。
現在、日本で発売されている薬は4種類あります。
どのお薬も、先ほど説明したノルアドレナリンやドーパミンといった神経伝達物質を補うことで症状を改善するお薬です。
ただ、ADHDのお薬は他の発達障害のお薬同様、症状を完全に無くすことではなく、行動との特性に折り合いをつけるための物なので、あくまで補助として用いるものだと考えてください。
症状との向き合い方
忘れ物対策
忘れ物対策の基本は「リマインダー」です。
リマインダーとは、忘れた時に気付かせてくれるアイテムの事です。
ADHDの人に「忘れ物を無くしなさい」と指導してもうまくいきません。なぜなら脳の性質により、自分で気づく能力がそもそも上手く機能していなからです。
なので、忘れ物対策には忘れていることに気付かせてあげることが大事です。
一番シンプルなのは、”声掛け”です。
例えば子供であれば
- 家を出る時に「○○は持った?」と確認する
- 学校の先生に忘れ物はないか確認してもらう
- 友達に忘れ物があったら教えてあげるように協力してもらう
などの方法があります。
ただこの方法は欠点があります。
それは、毎回毎回教えてあげるのはしんどいんです!
特に学年が高学年になっていくと、親はまだやらないといけないの?とうんざりしてきます。さらに子供からもうんざりされるという悪循環になりやすいです。
次の作戦としては他のリマインダーを増やしていく作戦になります。声掛けが有効ならそのまま続けてもらって構いません。
他のリマインダーとは、例えば
- ホワイトボードにチェックリストを作る
- メモを取る
- アラーム機能のあるスマホアプリを使う
などがあります。他のリマインダーには色んなアイデアがありますし、人によって合う合わないがあります。また、これらのスキルを身につけるためにはそれなりの時間もかかります。
そのため、他のライフハックを活用し困りごとを減らす工夫なども必要です。
例えば、
・財布、携帯、鍵などは常に首から下げる
・忘れた時様のスペアを常に準備しておく
・置き勉をさせてもらう
・指差し確認をする癖をつける
本人の困り感、周りの疲弊具合、支援者が手を貸せる限度など調整しながら、トライアンドエラーで対応をしてください。結果を責めても、忘れ物は改善しにくというポイントは常に押さえておいてください。
整理整頓の対策
整理整頓のポイントは主に3つです。
ですが、そもそもADHDの人は判断する作業がとても苦手だったりします。
なので、要るもかどうかや物の置く場所などは、支援者と一緒に決めてもらうことが必要になることもあります。
その後大事になるのが、きれいな状態をいかにキープするかです。
キープのためのポイントは
このポイントを徹底してみてください。
物の場所がどこに置いていいか分からなくなる人は、きれいな状態の時の写真を撮って、その通りに置く習慣をつけてください。
苦手な事を避けられる環境に身を置く
ADHDの特性は、どんなに処世術を身につけたとしてもトラブルが起きるが多くあります。
そこで重要になるのが、自分の特性を理解してくれる環境に身を置くことです。
苦手なことがあることを周りが理解し、自分の強みを生かした行動ができれば、結果として周りに貢献できる生き方をすることできるようになります。
ADHDの特徴は、行動力や発想力などの他の人にはない力を発揮できる強みとなることも多くあります。
こういった考え方を「ダイバーシティ」といい、最近では人それぞれの多様性を活かした社会づくりを目指す取り組みが増えてきています。
相談できるところ
ADHDかなと疑った場合、専門機関に相談ができます。
子供の場合
- 児童発達支援事業所
- 発達障害者支援センター
- 療育センター
- 保健福祉センター
- 学校のスクールソーシャルワーカー
大人の場合
- 発達障害者支援センター
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- 地域障害者職業センター
診断が必要な場合には、発達障害を扱っている小児科や精神科などの医療機関を受診してください。
まとめ
今回の記事ではADHDの特徴について説明してみました。
ポイントは!
ADHDの症状は3タイプ
①注意欠如優位型
②多動・衝動性優位型
③混合型
ADHDの人の脳は、ノルアドレナリンやドーパミンといった神経伝達物質が少ないといわれていて、これらを薬で補うことで症状を改善することができる。
苦手なことあることを周りが理解し、自分の強みを生かした行動をすることで、結果として周りに貢献できる生き方を目指す。
生きづらさを持っていたとしても、その人らしく生きていけることを目指して行きましょう!