こんにちは!くじらパパです。
精神科での治療を行っていく中で、入院を検討される場面がありませんか?
でも、精神科の入院はイメージも悪いし、二の足を踏むかと思います。
けれど、入院はうまく使えば安全に早く病気を治す手段になることもあります。
そこで今回は、精神科の入院を考える時に判断の基準となる考え方や、目的、説得の仕方などを説明できればと思います。
今回の記事は次の人にお勧め。
- 精神科の入院を考えているが、本当にいいの?
- 入院中どんな治療をされるか心配
- 入院を勧めたい人がいるが、説得するためのヒントが欲しい
入院を考えるタイミング
入院を考えるタイミングは主に3つです。
①外来だと症状が悪化してしまう
②命の危険がある
③家族が援助できる限界を超えてしまう
それぞれ見ていきましょう。
①外来だと症状が悪化する場合
例えば、以下の場合があります
・病状が急速に悪化している
・家だと安静にできない
・お薬の管理ができない
・通院が続かない
入院以外の方法を取ることも考えらえますが、時間的に猶予が無かったりする場合には入院が勧められることがあります。
②命の危険がある場合
例えば、以下の場合があります
・死にたくなるほどの気分の落ち込みがある
・判断力が無くなり、危ないことの区別がつかなくなっている
・ご飯をまったく食べようとしない
・周りの人の命が危険に及ぶような行動がある
最も緊急的に入院の必要性がある場合ですが、本人の自覚が無いことも多く、家族の同意による入院となることもあります。ですが、本当に命の危険がある時には躊躇せずに入院することをお勧めします。
③家族が援助できる限界を超えてしまう
例えば、以下の場合があります
・介護などの支援に疲れ果ててしまった
・目が離せない行動があるが、見守り続けるのが限界
・イライラしてあたってしまう
精神科の治療は長期間になりやすく、家族にも負担が掛かりやすいです。そのため、互いに疲弊していることが多く、適切なお休みすることで互いに余裕を取り戻す必要があります。家族の困り事も遠慮なく主治医に相談してください。
入院で行われること
入院中に行われることは主に3つです。
①検査
②休養
③リハビリ
①検査
精神科でも、体の病気が無いか調べるために色んな検査が行われます。
特に精神症状と関係しやすいものとして、脳やホルモンの働きがあります。
ですので、精神科でも隠れた病気が無いか調べるために
・CT
・MRI
・脳波
・SPECT
・血液検査
など、様々な検査が行われることがあります。
他には、心理状態や認知機能などを調べるための
・心理検査
・発達検査
・認知機能検査
なども行われることもあります。
②休養
入院期間中の治療は病気にもよりますが、休養がメインになります。
死にたい気持ちが強かったり、興奮が強い場合には安全の確保が最優先されるため、十分な監視のもと治療が開始されますが、次第に制限は解除されていくことがほとんどです。
スマホなどの外部との接触は、休養の妨げになることも多いため、治療の一環のため最初は制限されることもあります。
③リハビリ
治療がある程度落ち着いてくると、次は退院に向けての練習が始まって行きます。
・規則正しい生活を送れるように、作業療法や運動療法などのリハビリが始まります。
・復職を目指す人はリワークプログラムを受けることもあります。
・再発を予防するために、自分の病気について振り返りを行うこともあります。
これらの治療が無事終わると、おおよそ3か月程度で退院となることが一般的です。
入院を受け入れられない人への説明
精神科の治療では、自らは入院をしたくないと考えてしまう人が沢山います。
それは病気の人達は、すでに大きな不安な感情にさらされており、入院という未知の変化が起こることにさらなる恐怖を感じてしまうからです。
そんな人たちに、「あなたは病気だから、すぐに入院しなさい。」
と声掛けしてしまうと、不安がますます大きくなり、余計に動けなくなることもあります。
ですので、入院の説得をする時には
「あなたが困っていることを解決したい」というメッセージを出す事がすごく重要になります。
例えば、本人が眠れなくて困っているのなら。
「あなたが眠れなくて困っているのをとても心配している。眠るための治療法を探してもらおう。」
などの、本人が納得できる共通の目標を探り当てることが重要になります。
たとえ妄想などであっても、本人の考えを否定するような声掛けはしないでください。
それでも尚、病識の無い場合や興奮が強い場合などには入院の必要性について主治医と話し合ってみてください。
まとめ
今回は精神科の入院を考える時のポイントを説明してみました!
まとめ
入院のタイミングは
①外来だと症状が悪化してしまう
②命の危険がある
③家族が援助できる限界を超えてしまう
入院で行われることは
①検査
②休養
③リハビリ
説得する時は
本人の考えを否定せず、納得できる共通の目標を立てることが重要
入院を検討された時にぜひ参考にしてみてください。